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うつ病を治す方法について
うつ病の治療について

 「他の病気と同様に、うつ病は早期発見と適切な治療を受ければ治る病気です。医療機関でうつ病と診断されたら、治療の基本となるのは十分な休養と抗鬱剤の服用。焦らずじっくりと治療すれば一般的に6ヶ月から1年程で回復していきます。」

 うつ病は心の風邪と言われはするものの、回復するまでには時間がかかります。焦れば焦るほど回復が遅れると思われるので、医療機関(心療内科及び精神科)に通いながら服薬を続け、可能であれば仕事を休職し、趣味などに時間をかけてじっくりゆっくり治していくというのが治療の基本です

 以下にもう少し具体的に@しっかり休養することA抗うつ薬の服用Bその他の治療法について紹介していきます。

 

うつ病の治療法@ しっかり休養する

 「抱えている仕事や家事などを忘れて、疲れた心と体を十分に休めてあげましょう。うつ病の人はもともと真面目で責任感が強いタイプが多いので、「仕事を休むことなんてできない」「他の人に迷惑がかかる」と休養することをためらったり、拒んだりしがちです。しかし、中途半端な休養しか取らないと症状は軽減されず、かえって悪化してしまいます。思い切って休職するなど、治療に専念する環境を作ることも必要でしょう。」

 上記にも書いた通り、社会人であればできれば休職することが先決です。中途半端に仕事を続けた方が、急に休んでしまったりミスが多くなったりして、余計に周囲に迷惑をかけます。仕事をしばらく休むことは新しく仕事を始めること以上に勇気と決断力が必要ですが、今後の人生を考えれば、うつ病と診断されたらすぐにでも仕事を休んだ方が良いと思います。もちろん仕事の内容によっては物理的に休めないという方もいらっしゃるかとは思いますが、「ドクターストップかかかっている」と説明すれば周囲も理解してくれるはずです。理解してもらえなければ、医師に詳細な診断書を書いてもらうなど、工夫してでもゆっくりと休める環境を作ることは不可欠です。

 尚、主婦の方であれば、極力家事や育児はご主人など他の誰かに代わってもらうようにする方が望ましいです。一人暮らしの方は、家事はできるだけ調子のいい時に、できる範囲でやりましょう。しばらくはレトルトや冷凍食品に頼ってもいいと思います。

 しかし、いざ休職しても、“休むという仕事をする”ことは意外に難しいものです。テレビを見てもベッドで横になっていても、仕事のことが気にかかったりして休めなかったりします。なので、趣味に時間を費やし、仕事のことを忘れることが大事になってきます。特に体を動かすような趣味は効果的だそうです。あおくまの趣味の中で、体を動かす趣味といえば散歩くらいしかありませんが…。趣味のコーナーに、あおくまが元々趣味としていたものや、趣味にしようとしているものを紹介しているので、時間を持て余している方は参考にされてはいかがでしょうか

 

うつ病の治療法A 抗うつ薬の服用

 「抗うつ薬は、脳内神経伝達物質のバランスの乱れを正常に近い状態に戻してくれます。1950年代に三環系抗うつ薬が登場して以来、研究が重ねられ、現在では副作用が少ないSSRIやSNRIというタイプが主流です。抗うつ薬はうつ病の症状を改善するための薬です。「性格が変わってしまうのでは」「依存症になってしまうのでは」などと心配する人がいますが、そのようなことはありません。」

 「三環系は脳内の神経伝達物質のバランスを整えることを目的として最初に開発された抗うつ薬です。うつ病とは関係のない脳内の部位にも作用してしまうため、薬の副作用が比較的現れやすいと言われています。三環系に続いて開発されたのが四環系で、ある程度の副作用は抑えられました。」主な副作用は口の渇き、便秘、排尿困難、眠気などです。抗うつ薬の詳細については、うつ病関連用語集の抗うつ薬や、精神科医及び薬剤師さんの意見を参照にしてください。

 上記には現在はSSRIやSNRIが主流だと書きましたが、当然副作用もあり(悪心、嘔吐など)、特効薬ではないようです。あおくまは発症当初は三環系の抗うつ薬を処方されていました。うつ病と診断されたら、かかりつけの医師とよく相談し、薬の微調整を行っていきながら、自分に合った薬を探し出していきましょう。

 

うつ病の治療法B その他の治療法

 日本では主流ではありませんが、心理療法が用いられることがあります。主な心理療法はクライエント中心療法認知行動療法と呼ばれるものです。

 あとは、集団精神療法や、家族療法も行われることがあります。集団精神療法は、「当事者会」という名で行われていることもあります。その場合は精神保健福祉士が司会をされていることが多いです。

 心理療法が日本で主流とならない理由はいくつかあると思われますが、その一つは日本ではまだ心理療法は医療として認められておらず、心理療法を受けた際の費用は、100%患者側の負担となるところにあります。そのため、あまりに高額で続けられないため、現実問題として実施が難しいのです。また、認知行動療法については、施療できる心理士が少ないということもあるでしょう。

 薬物療法よりも、心理療法の方が効果的だと言う方もおられますが…。個人的にはそうでもないと思っています。まだこれからも議論が進んでいくところではあると思いますが、現状日本では薬を服用しながら、しっかりと休むことが治療のイロハであると言わざるを得ません。

 心理療法とうつについては、「心理療法とうつでも述べておりますので、ご参照願います。」

 

うつ病の治療における大切なポイント

 @服薬は医師の指示通りにしてください。「自己判断で薬の量を調整したり薬の服用をやめたりすることは、回復を遅らせたり悪化させる原因になります。また抗うつ薬は即効性のある薬ではなく、2〜4週間経ってから徐々に効果が現れる薬です。医師の指示に従って、根気強く、服薬を続けることが回復への近道なのです。」

 A焦らず気長にがモットーです。「うつ病は回復に向かって直線的に改善するわけではなく、「良くなったり悪くなったり」を繰り返しながら、徐々に良くなっていく病気です。しっかりと治療を続けていれば回復しますので、すぐに良くならなくても、焦らずに気長に治療に取り組むことが大切です。」

 B重大な決定は治ってからにしましょう。「治療中に「転職もしくは退職したい」「離婚したい」などと考えることがありますが、これは抑うつ状態がもたらすものです。うつ状態の時に、人生における大きな転機について最良の判断や考えはできません。重要な判断は先送りにしましょう。」

 C「うつ病は再発率の高い病気です。これを防ぐためには治ったと思っても服薬を続けることが大切です。“治療のための薬”から“再発しないための薬”に役割が替わるのです。再発の場合、通常2年間は量を減らしながら、服薬を続けます。」

 D周囲の方が気を付けるべきこともあります。様々ありますが、禁止事項を書きだしておこうと思います。
@叱咤激励 A原因探し B気晴らしを勧める C環境の変化 D問題の解決 E干渉しすぎ
 有名ですが、「頑張って」「辛いのはあなただけじゃない」は禁句です。

 

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